薪グリル


至高の薪火調理で引き出す素材の旨み
薪グリルは、プロの調理人のために設計された高性能な厨房機器です。薪火・熾火調理により、肉や魚はもちろん、野菜も水分を閉じ込めることでジューシーかつ濃厚な味わいを実現します。火力が均一に伝わることで、食材本来の旨味を余すところなく引き出し、料理に格別の深みを加えます。
増田煉瓦の伝統と革新
薪グリルの核となるのは、増田煉瓦の確かな技術です。
•厳選された煉瓦の使用: 増田煉瓦が持つ豊富な経験と伝統の技法により、薪グリルに最適な煉瓦を使用。均一な熱伝導と耐久性を確保し、安全かつ長期にわたってご利用いただける製品となっています。
•カスタムメード製作: 熟練の職人が一つひとつ煉瓦を積み上げ、お客様の細かなニーズに合わせた完全カスタムメードで製作されます。サイズ、デザイン、機能など、現場の要望に応じた最適な仕様へと仕上げます。
薪グリルの特長
1.薪火・熾火調理の極み: 自然の火力で、肉や魚、野菜などの食材に均一な熱を伝え、水分と旨味を閉じ込めるため、濃厚でジューシーな仕上がりを実現します。
2.オーダーメイドの柔軟性: 職人が手作業で煉瓦を積むことにより、細部にまでわたってお客様のご要望に応じたカスタマイズが可能です。
3.安全性と耐久性: 増田煉瓦の経験と技術を活かした専用煉瓦を採用。これにより、常に安全で安心して長期間ご利用いただける設計となっています。
4.導入サポート: 導入時は専任スタッフが徹底したサポートを行い、スムーズな設置と運用開始を実現します。
5.充実のアフターサービス: メンテナンスや修理、導入後の仕様変更が必要になった場合でも、責任を持って対応。長期にわたるサポート体制で安心してご利用いただけます。
プロ調理人に新たな可能性を
増田煉瓦の薪グリルは、単なる厨房機器を超え、イタリアの伝統料理に根ざした熾火調理などからヒントを得た調理法を現代に提供するものです。
昔ながらの薪火調理は、人間の根源的な調理法として受け継がれてきましたが、薪グリルはその技術をプロの調理人に提供します。ボタン一つで温度や時間を設定するだけの自動化された機器とは異なり、シェフ自身が経験と感性を駆使して熱を操り、素材の持つ旨味を最大限に引き出す繊細な調理が可能です。
また、完成した料理をお客様に提供するだけでなく、調理過程を見せながら作り上げる過程そのものを体験していただくことで、食事に込められたストーリーや情熱を感じてもらえる、新たな食のエンターテインメントを実現します。
製造事例:
リスト https://bit.ly/MSDgrill
地図 https://bit.ly/MSDgrillmap
香り付け効果の高い焼成薪グリルを
もっと知りたい方へ
【薪グリルを作ろうと思ったきっかけ】
調理で使用する熱には電気・ガス・炭・薪と使う熱源で、調理の仕上がり具合が違うことを、ピッツァ窯を介してようやく理解できました。
ピッツァを焼く450℃では温度計で調理する環境の周囲温度で管理されています。
その周囲の環境には 熱の伝導があり、輻射があり、対流が複雑に絡み合って調理が可能となります。
調理される方であれば、その使う熱源によって、伝導・対流・輻射は異なることを経験されていると思います。
電気とガスは流量を調整することで容易に欲しい温度に調整ができるのは画期的な熱源です。
しかしながら、炭や薪はどうでしょう。
炭は樹木を燃焼させて炭化しているので水分はありません。
薪は伐採からしばらく放置しても水分を保持しています。
また、針葉樹・広葉樹でねんりんの粗密で発熱量が異なり、樹種特有の香りも特徴の一つです。
薪や炭は、樹種や長さ・太さ・乾燥によって調理する食材のバリエーションが広がります。
薪は、ストーブ等の燃料としていろんな樹種を混ぜた雑木が使われています。
調理に使用する樹種はナラ・ブナを推奨しています。ストーブで使用するいろんな樹種を混ぜて使用する雑木は、素材の良さや温度の質が調整できず適しません。
ナラ材は群馬県の北軽井沢からみなかみ、片品に至るまで原生しており、まさに群馬は燃料や食材資源の宝庫でもあります。
特に、地域未来創造企業の有限会社きたもっくさんの「自然のなかに未来を見出し 山の恵みを暮らしへ循環させる有機的な産業モデル」に共感し 薪窯を通して、燃料とする薪の供給などにご協力いただいています。
そんな自然エネルギのの薪を使った調理する炉を作りたいという動機から、渡邉シェフはじめ、たくさんの調理人さんにご指導いただき、現在の薪グリルが誕生しました。
【薪グリルの創成期】
・2004年 プーリア料理用薪窯 (グラナダ KIORA THE FUOCO様 恵比寿)
・2006年 3連のガスと薪のハイブリット窯 (ハイアットリージェンシー京都様)
・2009年 イタリアトスカーナ州「La Chiusa」調理用暖炉の現物調査
・2010年 渡邊式トスカーナ暖炉初号炉 (Beccaccia 六本木)
・2013年 渡邊式トスカーナ暖炉2号炉 (VACCA ROSSA 赤坂)

【薪火・熾火を活かす煉瓦と耐火物とは】
最後に、弊社が最も重視している窯用煉瓦についてです。
国内で流通している耐火煉瓦でも問題はありませんが、窯用煉瓦の違いは素材と煉瓦が保持する熱量で決まってきます。
50年前までは、同じような耐火性のある煉瓦は日本でもかまど用で流通していましたが、その需要が無くなり、その代替えとして イタリア・フランスから輸入しています。
併せて、耐火物を窯用に調合されたボンド・モルタルや耐火材もイタリアから輸入して長年保持できるような耐久性を確保しています。

【熾火を活かす網】
肉の網といえば 鋳物ロストルが主流です。これは、ガス用に開発されたもので、肉から出る油を鋳物のV型の溝で受けてそれを油溜りまで誘導させる樋で成り立っています。肉油が垂れてガスバーナーにあたらないような工夫から生まれました。
このVの先端を活かしてきれいな網模様を肉に焼き付けるパターンがおいしさを醸し出すお決まりです。
しかしながら、鋳物が熾火の熱を吸収してしまい、熾火で焼いているのにその特有な熱が食材に伝わりにくいことが調理の過程で判明しました。
そこで、熾火の熱を最大限生かす網の構想を ヴァッカロッサの渡邊シェフと1年かけて作り上げました。
この渡邊式網形状ですと、熾火の熱と波長を遮ることなく効率よく伝導できます。煉瓦から発する遠赤外線の輻射熱を使いたくない場合も有効です。
そのほか、いろんな網形状を試してみましたが、調理する食材にもよりますので、正解は、調理する皆さんに委ねています。
そんな経緯から、調理のご要望に応じて網のオリジナル製作も応じております。

【薪火を活かす網と棚】
薪火で調理する際は 炎の末端・中間・先端とどの部分の炎で調理できるかが重要です。
末端部の薪近くのあたりは、バークから発せられる木皮臭が強いので香り付け効果の高い焼成等を狙う場合に適しています。
中間部では炎の熱に木皮のかすかな香りが食材に付き、炎先端部では木皮の香りは付き難い位置になります。
炎のどの箇所で調理したいかによって窯の高さと棚・網を選択します。
ここでの網は、熾火ではないので通常の焼き網で十分です。

【薪火・熾火を活かすグリラー用薪について】
薪には焚付用に杉や赤松材を短冊状にしたものと、調理のメインの燃料としてはナラ材を使います。
使ってほしくない薪は 1年以上経過したもの 吸水率がバランス取れていない物 樹種が不明な雑木は炉を傷めるばかりか、温度の調整や香りづけがうまくゆきません。食材に使う薪ですので食材と同じように吟味したものを選定してください。
薪火のカロリーや 熾火の保持を確保できる樹種としては ナラ・ブナ・樫・リンゴ・栗・さくらが挙げられます。
弊社では通年の薪を確保できる樹種としてナラ材を 焚付に赤松を在庫しております。
ナラ材は 長さは30㎝と45㎝ 太薪 中薪 バーク(木皮)有 または バーク無し にカット
焚付の赤松は 長さ30㎝で短冊状に細く割ってます。
熾火を重視の場合は30㎝太薪か45㎝中薪 薪火重視は 45㎝中薪がお勧めです。

【渡邊雅之シェフの暖炉調理で熾火を活かした火入れ】
薪グリルのジャンルの中に薪火調理のパイオニアである渡邊雅之シェフにご指導いただいた渡邊式トスカーナ暖炉があります。
このご縁で 2023年1月より弊社の暖炉料理アドバイザーとして、ヴァッカロッサで6万kgの赤牛を暖炉調理された経験と知見で、様々なアドバイスを頂いています。
渡邊雅之シェフの薪火指導による動画も併せてご覧ください。
更に、渡邉氏による詳細な指導やコンサルをご希望の方は、info@masudarenga.co.jpまでお問い合わせください。(有料になります)
■次世代の調理人へ 薪火と熾火 サスティナブルな調理法の継承 https://youtu.be/_c8EH7Fi6Y8
■薪火の熾し方とコツ https://youtu.be/1vWaKk8s5VM
■渡邊流ビステッカの火入れ方法 https://youtu.be/iVzrWhVDPEk
■渡邊流ビステッカの火入れ方法 - 無角和種 https://youtu.be/aCDgQoPpwFU

現在渡邉雅之さんは、現在は 山口県阿武郡阿武町地域プロジェクトマネージャー 無角和種振興プロジェクトゼネラルマネージャーとして、改良和種4品目のうちの1つである無角和種の育成と 調理の際の肉の特徴などを調査・研究を重ね無角和所の普及に日々ご尽力されています。

渡邊 雅之(わたなべ・まさゆき)
調理師専門学校イタリア料理専攻科を卒業後、都内イタリア料理店で研鑽。その間に食材産地巡り、肉屋での研修、東京都中央食肉卸売市場などで勉強し、渡伊。
ビステッカの故郷、Italy Toscana Montefollonicoキアーナ渓谷の地にある「Ristorante La Chiusa Tuscanyのsecondo cuocoを1998年4月〜2001年3月の3年在籍。オーナーのウンベルト・ルゲリーニ氏の環境共生利用に基づく経営を学ぶ。主にセコンドシェフポジションで、世界で最も古い品種キアーナ牛やIGP牛、ジビエを中心に薪火焼きを担当。全てのポジションを経験。その間、「La chiusa」初代料理人ヨランダ氏から郷土料理を学び、地元イタリア人シェフ仲間で郷土料理や古代料理を研究。薪火焼きの論理研究の為、識者に教わりつつ、シエナ中央図書館での歴史勉学に励む。農業、生産加工などの研修を積む。
帰国後、B S Eの影響で骨付き牛肉の提供ができない状況下、ジビエ中心のトスカーナ郷土料理を中心とした料理店「ベッカッチャ」を南青山に2002年6月3日オープン。
その後、骨付き牛肉解禁と共に薪火焼き料理を中心とした赤坂の料理店「ヴァッカロッサ」のシェフに2012年5月23日就任。自ら考案、設計の段差式開放暖炉を使い、焼き網研究、空調動線開発、熱効率研究、調理理論を公開。「ヴァッカロッサ」では土佐あかうし、十勝若牛を中心にトータル約60,000kgを焼く。『新しいものさしを作る』をモットーに高知県庁(公文喜一氏から土佐あかうしの歴史、性質、特性を学ぶ)や北海道JA十勝清水町(元参事・岡田繁氏から学ぶ)の牧場に資料、官能検査、情報を提供。土佐あかうしT R B規格や株式会社十勝清水フードサービスの肉質画像解析に協力。また、高知県畜産試験場・秋澤克哉氏(現・津野山畜産公社経営対策室)、株式会社三谷ミート専務・三谷高志氏と共に『新規事業の農業従事者の為のサポートプラン、土佐あかうしの放牧飼育母牛経産牛』を実施。株式会社東京宝山社長・荻澤紀子氏より地方畜産を学び、無角和種振興アドバイザーを経る。
2022年12月30日「ヴァッカロッサ」閉店の後、増田煉瓦株式会社との共同プロジェクト、中山間地域、過疎地域におけるツールとしての薪火料理の指導。安全性や森の管理を中心とした間伐材の利用法などを進行中。現在は拠点を山口県に移し、地域プロジェクトマネージャー兼、無角和種GMに就任。また、レストラン料理アドバイザー、プランナー、プロデューサーなど、多方面の事業を進行中。地元婦人会と共に『これから作る郷土料理』や『健康な牛の全ての部位を食べ尽くす会』なども進行中。
煉瓦窯用オリジナル薪のご案内
薪には焚付用に杉や赤松材を短冊状にしたものと、調理用の燃料としてナラ材を弊社ではお勧めしております。産地によって寒暖差で密度が異なるので主要な薪のカロリーはナラ材で4,500~5,500kcal/kg、赤松・杉で3,000kcal/hを目安としています。
(ピッツァ用薪について)
ピッツァの薪窯は内径φ1200のイタリア仕様が基準です。しかしながら、最近の傾向として、内径φ900前後が弊社では多く採用されています。
店舗の規模が比較的小さな店舗での導入が増え、熟練職人確保も厳しいなどの理由から小さめの窯が検討されています。それに合わせて、薪の長さも45cmの薪を供給しています。
樹種はナラ材で弊社では北軽井沢のナラを採用しかえでやクスノキは窯床を傷めるのでお勧めしていません。

(パン用薪について)
窯の形状では、パン焼成室で薪を焚くローマ式と、焼成室下に燃焼室を置いて薪を焚くグラ式の2種類があります。
火力を上げるにはならが適していますが、比較的それぞれの地域の雑木で昇温させる場合もあります。リンゴの枝などは広い範囲に熱が伝わるのでパン窯特有の熱源としても有効です。

(グリラー用薪について)
薪火調理のクオリティは薪の選定で調理の結果が変わるといっても過言ではありません。
薪火の調理時間とそれに伴う熾火を確保するオペレーションを調理側に立って検討した長さと太さから作り出した薪です。
木皮付きでの燃焼は皮内側から発する特有のにおいが発して、食材に移ったり、においがこもったりして調理の妨げになりますので、その木皮を外した薪を供給することで解決しました。
ナラ材を30㎝にカットして比較的太いものを熾火用として太薪、火力調整用に幅の狭い中薪を用意しました。
木皮を含まない薪の特徴として、木皮から発するバーク(木皮)臭が調理の際、お客様の衣服に付着するのを抑制効果もあり、排気筒から近隣にご迷惑になるような異臭対応に於いてにおいを抑えられ、食材に付着することも抑えるなど、試す価値があります。

ナラ・樫・栗・さくらなどの薫香を食材に付けたい、熾火の火力を維持したいなどの目的で、樹種を用途にあったものを選んで使用してください。
杉や赤松などはカロリーが低いので焚付といって最初の火付け用に使われるのですが、弊社のテストでは、赤松だけで熾火を作って調理した結果、、薪の量がナラに比べて約2倍強の量を燃やせば調理可能な熾火が得られましたので、一概に不向きとはいえませんが、業務用にはナラ材をお勧めします。
(薪の販売について)
薪は地元の50km圏内で入手できるものが好ましいのですが、
薪窯を導入されても薪の入手が困難な地域や 配送が制限される都市部など、弊社の薪窯をご購入いただいたユーザー様向けに薪の供給販売を行っております。
販売形態は 箱による宅配 パレット配送 チャーター便 からお選びいただけます。
地域によって運送費が異なりますので、お気軽にお問い合わせください。
